【動画】パキスタンの山岳地域で豪雨による洪水や土砂崩れが頻発している=ロイター
パキスタンの山岳地域で豪雨による洪水や土砂崩れが頻発し、地元紙ドーンは16日、15日からの2日間で死者が300人を超えたと報じた。パキスタンでは6月下旬以降、モンスーン期の大雨による水害が各地で相次いでいる。
- インド山岳地帯で鉄砲水相次ぐ 気候変動で「ホットスポット」化か
アフガニスタンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州では、少なくとも307人が死亡。豪雨による鉄砲水で、家屋や学校が流されるなどの被害が各地で出た。落雷による被害も報じられる。
また、当局は15日、救援活動中のヘリが悪天候で墜落し、搭乗者5人が死亡したと発表した。付近では強い雨が21日まで続くと予想され、今後被害が拡大する可能性もある。
インドとの係争地を抱える北部カシミール地方でも被害が出ている。ギルギットバルチスタン州では少なくとも12人が死亡。鉄砲水や、氷河から流れ出した水でできた湖の決壊などが起きている。都市部でも停電や断水が生じ、幹線道路や橋も寸断され、住民や観光客が孤立した状態となっている。
隣国インドでも、山岳地帯で鉄砲水の被害が相次ぐ。北部ジャム・カシミールで14日に鉄砲水が発生。現地報道によると、少なくとも60人が死亡した。